トップメッセージ

TOP MESSAGE

ご挨拶

代表取締役 西村信夫

仲卸としての使命
様々な分野において、長かった不況やデフレから脱却しつつあるといわれております。
その中、水産業界は今まさに昭和の時代から平成20年代前半まで約90年近く構築されてきた流通構造の大変革期に来ております。また、インターネットの普及によりあらゆる情報が氾濫し、本来あるべき会社として本質や使命を見失ってしまいがちです。
そのような時代を向かえ、私ども水産仲卸としての使命は、ユーザー様(飲食店、量販店納品代行業者、他市場卸会社、他市場仲卸、加工業者、等々)のウォンツを理解し、生産者から消費者までの流通の橋渡しをする水産企業を目指して行きたいと考えております。
そのため、まずは「企業とは何か」「何をすべきか」原点に立ち返り新しい経営ビジョンの下、時代にあった企業を目指して行きたいと考えております。
大宗のルーツ
大宗のルーツをたどってみると、江戸時代中期に茨城県那珂湊において漁師の網元をしていたそうです。
その後明治時代に入り、日本橋にまだ水産市場があったころ、今から4代前の頭首「白田惣助氏」が那珂湊の網元の権利を売却して日本橋の仲卸の権利を取得したといわれています。網元時代の屋号が「大黒や」頭首が「惣(そう)助」大と惣をとって大惣とし、以後大宗(大宗の語句の意味はおおもとという意味)にあらためたそうです。それから、関東大震災の災害により日本橋市場を閉鎖、昭和の初期に現在の豊洲に移転しましたが、現在までマグロを初めとして水産物全般を集荷・販売する仲卸業を営んでおります。
脱仲卸って何
今まで我々水産市場の卸、仲卸は市場法や条例によって色々な意味で守られてきました。たとえば諸規則や認可制度によって、外部からの影響や参入を防いだり、水産物流通が市場を通らなければ小売店や飲食店に供給されない仕組みができあがっていました。しかし、近年宅配業者の参入による産直流通等の変化や養殖魚の普及により均一した商品が出回り始めたため、市場の使命である評価機能や価格形成機能が段々と形骸化してきております。
最近、私はメーカーでも飲食店や量販店でもない中間流通業である我々仲卸は、存在価値があるのだろうか?もしあるとしたら、いったい何ができるのだろうか?と考えることがしばしばあります。
そこで、行き着いた結論は、まず「今までの仲卸機能を持ちながら、他では真似できないような企業風土や営業戦略のもと、日本国内外の川上から消費者までをトータル的に考えた中長期戦略に着手していきたいと思っております。

代表取締役 西村信夫

世界の和食ブームの中、大宗が目指していること。

健康的でヘルシーしかも美味しいと今、世界は日本食ブームに沸いております。毎年、数多くの日本人の方々が海外に出かけます。渡航された皆様が味わった日本食や、見たり聞いたりした日本食ブームの実感はいかがでしたか?最初のうちは、物珍しさも手伝ってエスニック料理(海外料理全般)に舌鼓を打っておられる方も、海外に長期滞在されている日本人の多くの方々も「やはり日本食が一番、故郷の味が食べたい。」と海外で日本食を楽しまれている方が多く見受けられます。ただし、海外の飲食店で売られている日本食の中には、「これで日本食?」と疑いたくなるようなまがい物や新鮮でない食材に出会うこともしばしばあります。なぜでしょうか?

刺身
刺身

私ども大宗の社員も例外ではなく食品を扱う多くの会社の社員は、日々の食事のマンネリに馴れすぎて、その日本食の素晴らしさだけでなく、和食の限りない魅力に対し新鮮さ及び探求心を無くし、その上、経営者でさえ、たくましい企業家精神で世界市場にチャレンジしていこうというスピリットを無くしているのではないかと思う今日この頃です。
戦前はもちろんのこと、戦後のバブル時代を含め、日本食の文化を司る和食の総元締としての豊洲市場は、大きな一翼を担ってきたのは事実です。ところが、長年にわたり日本の食文化の大元締めの役割を果たしてきたはずの豊洲市場が今、大変革期に直面し、その未来に自信を無くしています。これこそが、和食の文化に対し大問題と考えます。

古来の格言に「文武両断に猛る」という言葉があります。世界の大きなうねりが日本食に注目してしるこの時期、その本家の役割を果たすべき「豊洲魚文化」がパワーをなくしては一大事です。
往年の元気を回復するには、資源の少ない日本の中で豊洲市場がただがむしゃらにメリットを求めたり、小手先の販売手法で売上拡大を計ろうとしても限界があり、食文化の精神論だけでもこの危機は乗り切れません。日本のNo1企業トヨタ自動車はGMを抜いて世界一になろうとしています。また日本のいくつかの企業も間違いなく「よい伝統とよい戦略」で世界に認知されようとしています。
食文化を通して文明先進国の日本がより前進していくためには、日本発の和食が世界で名実ともに認知される必要があります。こんな状況の中、弊社が「限りなく成長できる企業になるためには、まず基本こそ大切」の精神を心情に今後とも企業努力を重ねていく決意を新たにしています。

刺身
まぐろ

食文化の発展のために不可欠なものとして
それ自体旨い(美味しい)ものであること
その物自体が本物として価値のあるものであること

と信じています。間違っても「まやかし物」ではいけません。ともすれば安易に金儲けに走りがちな時の流れに警鐘をならし、「和食の限りない発展の礎」をつくる事こそが、今一番大切な事と信じ日々努力を惜しまず、精進してまいります。

大宗は今後、これらの限りない理想を実現するため次のことを実行して行きます。

  • 私利私欲を超えた企業努力

    魚業界、食品業界にそれなりの発言権を獲得するために、私利私欲を超えた企業努力で、その売上拡大の活動を積極的に行うこと。

  • 日本の食文化の発展、普及

    物流だけに留まらず、日本の食文化の発展、普及を世界レベルで推進するための企業努力を国内外で積極的に行うこと。

  • 安定した食の提供

    食を通して人間的幸福の創造と、これからおとずれよう食糧危機に対し、安定した食の提供を目指すこと。

企業倫理の欠如、企業活動多難な時代のなか、このような趣旨に一人でも多く方々にご賛同いただき、ご協力いだければ幸いです。

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